ジェルシステム(東京都千代田区九段南4―2―11、TEL03―5211―5613、星本正義社長)は、自社開発の高性能電子ブレーカーを採用したジェルコントロールシステムの販売を、より一層強化する。電力需要家の電気基本料金を大幅に削減できることから、各種工場や立体駐車場、マンション、店舗などを対象に今年度1万台以上を拡販する。
電気基本料金は契約容量(kW)×基本料金単価×力率割引で決められている。契約容量は負荷設備契約と主開閉器契約(ブレーカー契約)の2種類があるが、現在ほとんどの事業所は契約容量の大きい負荷設備契約となっており、料金が割高。
ジェルコントロールシステムは、負荷設備契約からブレーカー契約に変更し電気基本料金の削減を実現するシステム。既存の熱動式ブレーカーは契約容量を実測電流値の最大に設定するのに対し、同社のCPU搭載の電子式ブレーカーは実測電流値の平均値に設定するため、同じブレーカー契約でも同社製品の方が契約容量の削減幅が大きい。
同社によると、削減率は平均40%に達し、とくに動力機械を導入している事業所ほど効果が高いという。
ジェルコントロールシステムは、PSEマークを取得し、動力タイプ41機種、電灯タイプが1kW単位24機種をそろえており、事業所の状況に応じて、より適切な契約容量の設定が可能となっている。
同社は2011年度8048台を販売しているが、電力会社の電気料金値上げや節電要請により電力需要家の料金削減意欲が強まっていることから、今年度は1万台以上の販売を計画している。