日本配電制御システム工業会(JSIA、丹羽一郎会長)は、20日の東京会場を皮切りに全国5会場で優良工場認定制度の指定講習会を開催。日本電機工業会講師による技術講演を併せて行い、一般会員も受講できるため毎年多くの技術者が参加する講習会である。今回も全国で280人の参加者が見込まれている。
今年の講習テーマは、「直流配電システムの初歩」と「東日本大震災による受変電設備の被害と対策」。日本電機工業会委員による技術講演は「JEM1496高圧カットアウト」、「JEM―TR174高圧交流遮断器の保守・点検指針」。
直流配電システムについては、直流と交流の世界の歴史から始まり、直流送電の特徴、直流給電の必要性、AC給電とDC給電方法の比較を説明した後、直流電圧規格の区分、給電システム導入の課題、安全性、将来動向、標準化動向まで踏み込んで解説。大震災による受変電設備については実際の被害例をあげ具体的な対策を提言する。
技術講演は、高圧カットアウトについて、今年3月30日に制定された日本電機工業会規格JEM1496を詳しく解説する。JEM―TR174高圧交流遮断器の保守・点検指針のテーマでは、遮断器の最新技術動向、遮断器の故障原因と対策、保守点検のサイクル、注意点などを説明。
20日開催の東京会場=写真=では70人を超す受講者が実際に役立つ情報を熱心にメモしていた。
なお、8月9日四国会場、10日九州会場、24日北海道会場、31日名古屋会場で開催される。