横河電機は2013年4月1日をめどに、国内の制御事業の販売・サービス体制を再編する。エンジニアリングとサービス部門を事業分割して子会社2社と統合するもの。
具体的には、横河グループの保守サービス・電気計装工事部門を担当している100%子会社の横河フィールドエンジニアリングサービス(YFE)を吸収分割承継会社にして、横河のソリューションサービス営業統括本部を吸収分割。さらに、YFEに情報エンジニアリング部門を担当する横河の100%子会社横河ソリューションズも吸収合併する。
また、YFEは来年4月に社名を「横河ソリューションズ」に変更する予定。
今回の再編は、横河の中核事業である制御事業の主たる市場の約60%が、日本から資源国、新興国、発展途上国等海外に移りつつあることに対応したもの。国内市場は同社にとってひとつの国として最大の市場ではあるものの、今後プラントの新規建設は減少し、国内における制御事業の需要は既存設備の更新や高効率化、延命などに移っていくものと見て再編に手をつけた。
国内に多数の納入実績を持つ横河グループには、プラントの運転効率向上やライフサイクルの全期間にわたる設備資産活用の最適化など、単なる製品提供にとどまらない、より付加価値の高い総合的なソリューション提案が求められていることから、国内制御事業の販売、エンジニアリング、サービスの各部門を統合することで、最適なソリューションサービスを一括して提供できる体制を整え、“ソリューションサービスカンパニー"への変革を目指す。
また、これらの各部門を統合することで、重複する業務をなくし、最適なコスト構造を実現するなど、経営スピードの向上を図る。
新会社の資本金は30億円の予定で、社長には奈良寿氏が就任する。なお、分割する部門の11年3月期での売上高は859億円。
正式には、13年1月22日開催の取締役会で決める。