オムロンは、検査や位置決めが可能な多機能スマートカメラ「形FQ2シリーズ」を発売した。標準価格は単機能モデル14万8000円から、標準モデル・高解像度モデル、タッチファインダはオープン価格。
FQ2シリーズは、レンズとLED照明を内蔵し、カメラと画像処理プロセッサを一体化した手の平サイズの同社視覚センサ「FQシリーズ」の価格をそのままに、性能とコストパフォーマンスを向上した後継機種。
大型から小型の装置まで対応できるよう、視野・設置距離の幅広いバリエーション、カラーカメラ・モノクロカメラなど、様々な装置にフィットするカメラを10種類用意。照明・レンズを自由に組み合わせできるCマウントタイプも用意している。
視野/設置距離は、単機能・標準モデル7・5×4・7~300×191ミリ/38~970ミリ、高解像度モデル一体型7・5×6・7~300×268ミリ/38~970ミリ(Cマウントタイプはレンズにより可変)。
装置内の狭いスペースや後付けオプションに使いやすく、複数の機器を組み合わせた高機能画像センサに比べ、選定工数や設計時間などを大幅に短縮した。
検査アルゴリズムの中から、サーチ、エッジ計測、面積計測、キズ検査など需要の多いアプリケーションに対応できる9種類を搭載。
高価な画像センサで行っていた検査や位置決めも対応でき、製造装置のパフォーマンス向上に貢献する。
設定や検査画像の監視など、必要な時だけ接続可能な設定ツール「タッチファインダ」を搭載。設定方法を分かりやすくガイダンスするメニュー表示や、検査状況を通知する表示機能などで品質管理に貢献する。メニュー表示は海外でも使用できるよう9言語に対応している。
そのほか、高速画像処理プロセッサにより、処理時間を同社従来品比3分の1に削減や、メガピクセルCMOS採用により解像度がアップ。さらにPLCリンク、FINS、EtherNet/IPなど、ホストと親和性の高い通信インタフェースを搭載している。
アプリケーション例では、ICのピン本数・ピッチ、汚れなどの外観検査を1回で行うことが可能。検査前にパレット内のICの位置ずれを画像上で補正でき、取り付け時の微調整が不要で設計工数が削減できる。
また、回転角度や位置情報が計測でき、位置決めにも対応。加工穴の数や大きさの検査も可能。