横河電機は、2線式の電磁流量計「ADMAG(アドマグ)AXRシリーズ」=写真=に新機能を追加し、17日から発売した。販売価格は65万円から。販売目標は海外を含め、2012年度1700台、13年度3000台、14年度5500台を予定。今回追加した機能は、IECの安全度水準SIL2の認証取得と、オープン通信プロトコルHART7への対応を図った。
SIL2の安全水準は、プラントでのリスク度合いが安全対策を施さない場合に比べ、1000分の1から1万分の1の範囲に低減できる。また、ADMAG
AXRを2台設置(二重化)すると、リスクの度合いをSIL3に向上させることもでき、石油、石油化学、化学など、機能安全が求められるアプリケーションにも2線式電磁流量計の導入が可能になる。
HART7への対応は、より多くの情報を一気に送信できるようになり(バースト通信)、機器の設定変更や自己診断の変化を自発的にアラーム送信することができる。
同社は、高機能な4線式の電磁流量計ADMAG
AXFシリーズと、設置コスト・ランニングコストを低減できる2線式電磁流量計ADMAG
AXRシリーズの2シリーズをそろえている。
このうち、2線式は世界で初めて、2周波励磁方式を採用して高い耐ノイズ性を実現し、流体条件の変動に強い安定した測定を可能にしている。
また、専用の電源盤が不要で、配線本数が2分の1で初期費用や工事費を大幅に削減できる、低消費電力でランニングコストも削減できるなどの特徴を持つ。
今回は、防爆仕様の機種を増やし、ラインアップを口径25ミリから200ミリまで全機種を防爆エリアに導入できるようにした。