計測自動制御学会(SICE、白井俊明会長)は、国際会議「SICEアニュアル・コンファレンス2012イン秋田」を、秋田大学手形キャンパスで20日から4日間開催した。
この会議は、計測、制御およびシステムインテグレーション関係ではアジア最大規模で、02年から公式言語を英語にする国際会議にしてから海外からの論文発表および参加者が増加している。
今年は国際化10周年でもあることから、環日本海フォーラムに示される国際的な活動を目指している秋田県で開催し、併せて東北地域の東日本大震災からの復興が真に本格化することへの願いも込めた会議となった。
初日の20日は、秋田大学手形キャンパス60周年記念ホールで、日本電気計測器工業会(JEMIMA)主催の英語による国際ワークショップ「東日本大震災からの復興:安全・安心とエネルギー効率向上」が開催された。放射線計測およびこれからのエネルギーのあり方を計測と制御の視点から7人がわかりやすく解説した。
21日からの国際学術講演会では、海外からの80件を含む460件の論文が70の分科会で発表され、600人が参加した。
社会と人の役に立つロボット技術や震災などで被災した高齢者の暮らしを支える技術、大震災に対応するロボット、次世代の車のパーキングシステム、三次元ビジョンシステムなど興味深い発表が行われた。
なお、18、19日には、秋田拠点センターで、プレイベントとして「ロボット工作教室」も開かれ、夏休み中の小中高生などにロボット体験をしてもらうと共に、東北地域の大学による「ロボット研究の今」がわかる展示もあり、多くの市民が見学に訪れた。