極めて緩みにくい機構の二重ねじは、切削により加工されているため、非常に高価という難点があった。この課題を解決する転造二重ねじの量産技術と製造装置が開発された。
シングルねじ並みの価格で提供できるため、定期的なねじ締めを必要とするラックや配電盤、大型トランス、電磁開閉器の取り付けなどに使えそう。
開発したのは、諏訪東京理科大システム工学部機械システム工学科・竹増光家教授。
1本のボルトにピッチの異なる2種類のナットをもつ二重ねじは、ナットが同時に移動できないという機械的ロックにより極めて緩みにくい。ただ、複雑なねじ部の構造から主に切削により加工されている。
新技術は、通常のシングルねじと同じ単一の転造工程により量産化に成功、製造コストの大幅な低減を可能にする。米国NAS規格に準拠した衝撃振動緩み試験でも全く緩まず、強度は転造シングルねじと同等以上。転造二重ねじは任意のピッチが製造できる。
外国出願特許を所有。
今後、企業に対しすべてのノウハウを提供していく。
問い合わせは、信州産学官連携機構(TEL026―269―5622)。