マーキングシステムも普及

束線バンドや収縮ケーブル、結線固定部材などのケーブルアクセサリーや、ケーブルを収納する配線ダクトは、配線接続機器を陰で支えている。ケーブルアクセサリーは、電子機器や自動車向けを中心に用途が広がっている。

束線バンドの素材も、樹脂に加え、ステンレススチール製など高付加価値製品も登場している。屋外などの過酷な使用条件下にも耐えられる材質も求められている。

昨今の再生可能エネルギー分野や鉄道車両分野、船舶・航空機分野などでの需要拡大を期待している。

こうした中で、環境対応への取り組みが始まっている。素材に環境負荷の大きい有害物質を排除した製品の開発や、再利用できるタイプの開発など、エコにつながる製品への取り組みが行われている。

ケーブルアクセサリーメーカーや商社などを中心に日本配線資材工業会(JWAA)も組織化され、配線資材業界の認知度向上、配線資材の化学物質管理対応、カタログ表記の統一などの活動を展開している。

配線接続機器の周辺機器として、端子台、電線、部品などに文字や記号などを記入するマーキングシステムも普及している。端子台の銘板などはスタンプや彫刻などが使用されてきたが、パソコンなどと連動して各種素材に応じて、文字の大きさや色文字などを短時間にプリントできる。文字だけでなくバーコードなども印刷でき、多様な使い方が可能だ。

配線接続機器は、使用領域が幅広い分野にわたることで、安定的な市場を維持している。しかし、市場のグローバル化、国際標準化の進展などから、さらに広い視点での戦略が必要になってきている。中国、韓国をはじめとして新興国との価格を中心とした販売競争の激化も予想され、その備えも求められる。

機器と機器をつなぐニーズに、新たな使いやすさと信頼性を吹き込むことで、製品の裏方としての役割が一層高まることが期待される。

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