日本ロジスティクスシステム協会は、「2011年度物流システム機器生産出荷統計」をまとめた。11年度(11年4月~12年3月)の物流システム機器の総売上金額は3356億6500万円で、前年度比13・6%増と2桁の伸長となっ
た。特に、クリーンルーム向けの売り上げが、34・8%増の972億400万円と大きく伸びた。12年度の売り上げ見込みは、11年度の受注金額が3000億円を超えていることから、12年度も堅調な水準を維持するものと同協会では予想している。(関連特集4~7面)
この調査は物流システム機器26機種について、国内主要物流システム機器メーカーを対象に毎年行っているもの。過去の総売り上げは、07年度が4481億2800万円をピークに08、09年度と下降していたが、10年度は9%増の2954億8900万円と上昇に転じ、11年度は3000億円台を回復した。
主な機種別では、自動倉庫が26・0%増の806億2300万円と大きく増加した。内訳は、パケット用自動倉庫(ユニット式)が73・7%増の347億2200万円と特に大きく増加したほか、クリーンルーム向けも39・7%増の360億5000万円も伸びた。
09年度大幅に減少した台車系は、11年度は31・6%増の530億9100万円と回復した。クリーンルームの売り上げ比率が高い天井走行台車が33・1%増の347億3900万円と大きく伸びている。有軌道台車システムは99億9500万円、無軌道台車システムは83億5800万円で、それぞれ26・5%増、31・4%増と前年度から大きく増加した。
09年まで3年連続減少していたコンベヤ系は、11年度は2年連続増加して、3・8%増の800億4100万円となった。中でもパレット搬送用コンベヤは29・3%増の351億8300万円と大きく増加した。
仕分け・ピッキング系は、15・0%減の196億6100万円、回転棚・移動棚は、16・9%増の138億2500万円、棚は21・1%増の279億1600万円、パレタイザ/デパレタイザは7・7%増の122億8100万円、垂直搬送機は54・8%増の89億6700万円。
なお、海外向けは19・5%増の902億9500万円と大きく伸びた。海外向けは、08年度に1079億1800万円と1000億円台を超えていたが、09年度に3分の1の367億円まで減少していた。10年度は倍増し、11年度も堅調な回復で、再び1000億円台が近づいている。
機種別では、自動倉庫(30・1%)、台車系(35・6%)、コンベヤ系(23・1%)とこの3機種で88・7%とほとんどを占める。