富士電機は、タイ・パトゥムタニ県にパワーエレクトロニクス応用製品を中心とする生産工場を建設する。稼働予定は2013年10月で、投資額は約48億円。
生産するのは、パワーエレクトロニクス応用製品であるパワーサプライの基幹ユニット、UPS(無停電電源装置)、PCS(パワーコンディショナ)、サーバー電源、インバータなど。
同社は、12年度から3カ年のローリングプランで、売上高を11年度の7035億円から14年度には8300億円に引き上げる計画を立てており、このうちアジア市場では1200億円を目指している。
中でも、UPS、電源、インバータ、PCS、サーボモータ、配電制御機器などのパワーエレクトロニクス事業は年率10%で伸ばし、11年度の1506億円から14年には2000億円を目指し、海外売上比率も現在の32%から42%に10ポイント拡大を図る。
その中核を担うのはインフラ投資が進み、市場の成長が期待される中国・アジア地域で、火力・地熱発電の受注拡大、日系顧客への産業プラントシステムの拡販、パワーエレクトロニクス応用製品を主体としたコンポーネントビジネスの拡大を進める。
同社では、パワーエレクトロニクス応用製品の世界市場は14年度には約5・4兆円の需要(年平均10%以上の成長)が見込まれ、中でもアジア地域は年平均約12%の成長が見込まれると見ている。
タイには同社の製造子会社である富士電機パワーサプライ社があるが、新工場はこのリソースを活用しながらアジア、欧米地域向けの生産拠点として位置づけていく。