スナオ電気が蒸気土壌消毒で実証試験 短時間で殺菌、殺虫、雑草種子の死滅確認

タイマー・タイムスイッチのスナオ電気(浜松市東区下石田町1495、TEL053―421―2281、和泉三雄社長)は、花卉栽培、トマト栽培で蒸気土壌消毒(特許取得)の実証試験を行い、短時間で殺菌、殺虫、雑草種子の死滅を確認できた。メロン栽培ではすでに同様の成果を得ている。

同社は工業用タイマー・タイムスイッチの専門メーカーであるが、他方で散水タイマー、ボイラーなど施設園芸用機器事業を展開している。また、「顧客の施設園芸農家に役立ちたい」(和泉社長)との方針で、メロンや花卉などの作物を「しずおか美人」のブランドで販売する会社も設立するなど農家との交流を深めている。

蒸気土壌消毒の研究も無害の消毒方式を開発して欲しいとの要請から始まり、特許を取得した。

同社が開発した蒸気土壌消毒方法は、20~30センチ間隔で穴をあけた直径50ミリの蒸気用アルミパイプを栽培用土に埋め込み、蒸気ボイラーで熱消毒処理する。

今回の実証試験は、ビニルハウス・農業資材販売会社のサンケンハウスの農場、浜松市内の農家の2カ所で行った。

実証試験では蒸気による消毒処理と散水による水分供給を自動化して行った結果、斑点病菌、軟腐病菌、芽枯細菌病菌などが5分から10分の間で死滅したという。

施設園芸農家では、単一土壌、単一作物栽培のため病害虫による連作障害の発生が多い。

そのため、消毒剤として臭化メチール類が多用されてきたが、モントリオール議定書により今年末で製造販売が禁止となる。その代替方式として、同社では今後、販売エリアを全国に拡大していく計画である。

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