ジェルシステム(東京都千代田区九段南4―2―11、TEL03―5210―5111、星本正義社長)は、太陽光発電パネルから電力監視システム、施工まで一括受注体制を整え業務用建物に納入してきたが、家庭用にも本格進出した。現在、東京都、埼玉県の一般家屋で実証試験を行い、監視性能を確認、節電対策に成功している。
電力/発電監視システムEneSEE、電子ブレーカを開発した同社は、グループ会社であるソーラーテクニカ(ソーラーパネル)、ジェルコミュニケーション(設備工事)との連携により最適な省エネ・環境改善事業を強力に展開。発電から電力監視、設備工事まで一括受注し事業所向けに実績を挙げている。
これまで、鹿嶋市役所6施設8棟など50カ所の建物に太陽光発電システム、電力/発電監視システムEneSEEを取り付け、CO2削減で大きな効果を得ている。
とくに、リモート監視システムEneSEEシリーズは、絶縁監視、電力監視、デマンド監視、発電監視の4種類をパソコンや携帯電話で確認でき、しかも発電量と売電量の推移も把握できることから高い評価を得ている。
こうした業務用の実績をもとに、家庭の電力見える化事業に参入した。
東京都足立区、埼玉県川口市などの家庭に太陽光パネルと発電/電力監視システムEneSEEを取り付け、節電効果を実証。
発電監視は太陽光パネルの稼働状況を監視し、計測データをパソコンや携帯電話で確認。電力監視は機器別、フロア別の電力使用量がリアルタイムで把握でき、しかも警報値を検知し警報メールで通知する機能が発揮される。
同社では、1年後に500棟の施工を目標にしている。
安井雄司取締役は「SSRなどの制御機器事業と同様に、省エネ・環境改善事業を柱に育てたい。経済産業省の家庭用エネルギー管理システムの補助金が利用でき、当社が施工まで行うことで投資対効果が高くなる」と家庭向けに意欲的だ。