秋は展示会の季節である。FA関連展示会や中小企業ビジネスマッチングの会場では真剣な会話が繰り広げられている。世の中、Web花盛りなのに多くの人がなぜ展示会に足を運ぶのだろうか。そんな疑問を展示会場で、機械装置メーカーの機械設計技術者に投げかけてみた。
「確かにWebを利用するが、製品の傾向を掴むことと知らなかった製品を探せるので展示会にはよく出かける。隔年開催のSCFにも必ず出かける」そうである。そして「当社でいえば、展示会場に出向く回数は、電気設計者よりも我々の方が断然多い」と笑いながら明かす。
彼らは、製品選定においてカタログを頻繁に利用する。各人が足元にカタログ収納箱を置いて、物によってはどのカタログの何ページに記載されているのかも覚えている。新聞や雑誌も新製品記事や製品紹介欄を読むという。Webを利用するのはCADデータをダウンロードするときが主である。
ユーザーの技術者と打ち合わせする際に、お互いに同じカタログを見て行えるのが最良という。それにはカタログが行き渡らなければいけない。全国の商社は隅々までカバーしている。しかも、商社は専門紙や雑誌、カタログ等の紙媒体と口コミ媒体の両能力を備えているので訴求効果が大きい。