オムロンは、独自開発の画像処理技術により、検査の垂直立ち上げと安定性、さらに高速性を実現した基板外観検査装置「形VT―S500」(特許出願中)を発売した。オープン価格。
基板外観検査装置(AOI)は、画像処理技術を用い、プリント基板に実装されている部品のはんだ付け状態を検査する装置。
VT―S500は、同社が今年1月に発売したリフロー後基板外観検査装置形VT―S720に搭載されている独自の画像処理技術を用い、はんだ付けの信頼性を決めるフィレット形状(はんだの山形状態)の特徴量を自動で抽出し、その絶対値を検査する。
抽出した良品の長さや高さ、幅などの特徴量を元に検査基準を設定するだけで、簡単に検査プログラムが完成。実装部品の色抽出などの自動化により、作業効率と精度を向上させ、検査の垂直立ち上げを実現した。
装置が実装部品や検査基板の傾向を分析し、自動で検査パラメータを最適化。バラつきを吸収しながら良否を見極めることが可能で、人には判別できない色の濃淡変化も認識し、安定した検査が可能。
カメラの有効画素を3倍にすることで視野を拡大し、検査時間を同社従来品比約60%短縮した。装置内に同時に2枚の基板が搬入できるデュアルレーンタイプも用意。搬送時間の短縮化と省スペース化が図れる。
別売のソフトを使用することで、生産状況や検査状況など定常的に集約した情報をリアルタイムに表示・監視でき、生産性と品質向上を両立させる。