日本配電制御システム工業会(JSIA、丹羽一郎会長)は11月29日、制御盤の省コスト化対策と輸出盤の国際規格をテーマに、一般公開で技術セミナーを東京・浜松町東京會館で開催する。業界の喫緊の課題テーマだけに、主催者は会員のほか非会員の配電盤・制御盤メーカー、盤用機器メーカーの参加も歓迎している。問い合わせはJSIA事務局(TEL03―3436―5510)。
配電制御システム業界は国内市場のグローバル化、製造業の海外生産シフトの加速、機械産業やインフラ・システムの輸出促進により、盤製作のコストダウン対策や海外規格に取り組まざるを得ない状況になっている。
業界団体であるJSIA制御・情報システム部会(田原博部会長)は制御盤の省コスト化に関する調査研究に取り組み、第一ステップとして配線接続について実証実験をもとにしたコスト削減策を提言している。また、毎年秋に技術セミナーを開催し、国内外の最新情報を提供してきている。
今回の技術セミナーは、制御盤配線接続の省コスト化と輸出盤製作に当たっての留意点、国際規格にテーマを絞り開催する。
セミナーは午後1時~4時20分まで。定員は50名。受講料は会員が無料、一般は2000円。
講演内容は次の通り
【制御盤配線合理化の調査内容報告】(JSIA制御・情報システム委員会天野敏夫委員長)=制御配線の課題と解決へのアプローチ、接続方式と今後の対策、制御配線の最小サイズの課題と対策。
【盤の国際規格、海外規格概要】(リタールセールスサポート部山口克彦氏)=欧米の筐体関連規格概要と輸出盤製作の留意点。
【最新PLCの安全規格対応と制御盤省配線】(オムロン草津事業所管理技術グループ吉田聖氏)=PLCに要求される安全規格と使用時の留意点。最新の省配線、ネットワーク機器。
【海外規格対応制御盤の過電流保護器などの選定】(富士電機機器制御・制御市場開発部石川公忠氏)=国際規格IEC60204―1と米国規格NFPA79について、電源断路器、過電流保護器、短絡電流定格表示などの両規格の相違点、注意点。
【電磁開閉器の最新安全規格動向と新製品】(三菱電機名古屋製作所可児工場)=機械安全の国際規格動向、電磁開閉器の安全規格に関する市場動向、電磁開閉器新製品での対応。