サーボモータは、位置決めと速度制御を大きな特徴として、工場の生産設備以外にも、社会インフラ関連、乗り物シミュレータ、外食産業、介護ベッドなど身近な分野にも採用が拡大している。
製品傾向は、高速・高機能化、小型・軽量化、操作性向上、セーフティ、ネットワーク化などへの対応が進んでいる。同時に高効率による省エネ化や環境対応が進展しており、ユーザーへの最適ソリューション提供に向けた開発が進んでいる。
高速化では、速度周波数応答2・3kHz、通信周期最速0・083msの製品も登場しているほか、20ビットロータリーエンコーダーの標準搭載で100万パルス/revを超える高分解能を実現、位置決め整定時間を大幅に短縮し、高精度な位置決めや微細加工を可能にしている。整定時間を短縮することは、業務の効率化につながり、機械・システムの生産性が向上する。
また、サーボをつなげば誰でも簡単にすぐ使える操作性を実現するために、セット時間を短縮できる簡単なパラメーターの設定と、オートチューニング機能を組み合わせることで、サーボ調整の手間と時間を大幅に短縮できるようになった。
機械を振動しないようにしてサーボモータを動作させるための制振制御技術も各社が独自のノウハウを駆使している。
ネットワーク対応では、Ethernet技術をベースに、通信速度100Mbps全2重の高速ネットワークを駆使し、リアルタイム通信性能の向上に取り組んでいる。そのほか、レアアース使用を減らしたり、代替したりする技術も急ピッチで進んでいる。