基板や配電盤の温度低下に効果合同インキ放熱塗料を開発

インキメーカーの合同インキ(大阪市生野区鶴橋1―6―6、TEL06―6716―2851、坪井良平社長)は、透明性と放熱性を併せ持つ、透明性放熱塗料「UNI

Cool(ユニ・クール)」を開発、基板や配電盤の発熱を抑える新しい素材として、本格的な販売を開始した。

UNI

Coolは、熱エネルギーを赤外線により熱放出する原理を利用した透明性を持つ放熱塗料。塗工後、放熱性能により、基材や周囲温度を下げることが可能である。赤外線により熱を移動・吸収し、環境温度の低い側へ熱放射する特性がある。基板に塗工した場合、熱源で生じた熱エネルギーを、放熱板と基板に塗工したUNI

Coolにより筐体側に熱放射する。さらに、筐体の外側にUMI

Coolを塗工することで、筐体に移った熱を放出し放熱効果を高める。

研究機関による評価試験では、アルミ板の片面に発熱体としてトランジスタを取り付け負荷を掛けた時に、塗工した場合と無塗工の場合で、トランジスタとアルミ板の表面温度を比較(塗装膜厚5~7μ、気温25度)したところ、表面温度が約10度下がり、アルマイトと同等以上の熱放射性能を有していることが実証された。さらに、透明性が高いコーティング層を形成することで、塗布した後でも塗布面が目視で確認できる。全光透過率は90%以上で意匠性を損なわない。

塗料なのであらゆる箇所への塗工が可能である。例えば、LED照明のリフレクタに塗工することで、従来不可能であった照射方向への熱放射が実現できる。

また、基板上や配電盤の内部表面に塗工することで発熱が低減できるので、電子部品・制御機器業界への応用も可能である。高耐候・耐熱タイプも用意しており、屋外用としても使用できる。

先日、発売したウレタンタイプは、屋外耐候性や鉛筆硬度が従来の乾燥タイプより優れており、完全水系なので環境にも優しい。また、UV硬化タイプは表面硬度が高く(鉛筆硬度2H)、UVにより短時間で硬化し作業性に優れる。

すでに、LEDの発光基板の発熱低減用として採用され、高い評価を得ていることから、同社では、電子・制御分野への本格的な応用展開と営業活動を行う方針である。さらに、UNI

Coolは、着色しても熱放射性能に変化がないことから、同社では顧客の要望に合わせ、着色・粘度調整などのカスタマイズも可能としている。

オートメーション新聞は、1976年の発行開始以来、45年超にわたって製造業界で働く人々を応援してきたものづくり業界専門メディアです。工場や製造現場、生産設備におけるFAや自動化、ロボットや制御技術・製品のトピックスを中心に、IoTやスマートファクトリー、製造業DX等に関する情報を発信しています。新聞とPDF電子版は月3回の発行、WEBとTwitterは随時更新しています。

購読料は、法人企業向けは年間3万円(税抜)、個人向けは年間6000円(税抜)。個人プランの場合、月額500円で定期的に業界の情報を手に入れることができます。ぜひご検討ください。

オートメーション新聞/ものづくり.jp Twitterでは、最新ニュースのほか、展示会レポートや日々の取材こぼれ話などをお届けしています
>FA・自動化、デジタル化、製造業の今をお届けする ものづくり業界専門メディア「オートメーション新聞」

FA・自動化、デジタル化、製造業の今をお届けする ものづくり業界専門メディア「オートメーション新聞」

オートメーション新聞は、45年以上の歴史を持つ製造業・ものづくり業界の専門メディアです。製造業DXやデジタル化、FA・自動化、スマートファクトリーに向けた動きなど、製造業各社と市場の動きをお伝えします。年間購読は、個人向けプラン6600円、法人向けプラン3万3000円

CTR IMG