オムロンは、超小型・軽量でノイズレス・発熱ゼロのファイバ同軸変位センサ「形ZWシリーズ」に、新しくEtherCAT搭載コントローラと、センサヘッド2形式(測定距離7ミリ/30ミリタイプ)を追加発売した。新製品は、2011年7月から順次発売している「Sysmacオートメーションプラットフォーム」の対応製品。今年2月に発売した同シリーズに、通信インタフェイスとしてEtherCAT通信機能を追加。超高速通信でコントローラやサーボモータなどの駆動機器に接続することで、高速でフレキシブルなマシン制御を可能にした。
EtherCATでサーボドライバやエンコーダ入力スレーブを接続することで、位置座標とZWの変位量が高速に取得でき、高さ情報とXYの位置座標との紐付けが容易になり、加工精度が向上する。同時に検査用途で異常個所特定や、傾向管理などの保全に役立つ。
高速デジタル出力により、同社従来品比8倍の最速500μsとなる一定周期連続出力が可能。さらに、デジタル通信方式により耐ノイズ性能が高く、アナログ出力方式の課題だった長距離伝送やノイズの課題を解消する。
複数のセンサを用いた多点測定を高精度に実現。従来、センサごとに発生していた測定タイミングのズレを解消し、複数センサでシートやガラスなど、広い面の高さや厚みを同期測定することができる。
近日、バージョンアップ予定のオートメーションソフトウェア「Sysmac
Studio」により、EtherCATでつないだ機器を統合的に開発・テスト・調整することが可能。センシングからモーションまで一連の動きが可視化でき、立ち上げ工数削減やトラブル検証に貢献する。
さらに、オフラインで信号制御プログラムのデバッグをする機能も搭載。現場導入前にマシンの動きをシミュレーションすることもできる。
従来の測定距離(20/40ミリタイプ)に加え、新たに7/30ミリタイプの超小型センサヘッドを追加発売。従来の小型センサヘッドでは難しかった薄いガラスの高さを安定して測定する。
なお、同プラットフォームは、マシンオートメーションコントローラを核に、入力機器から出力機器をシームレスにつなぎ、機械全体の制御を一つのコントローラ/ソフトウェアで実現するもの。
すでに、コントローラ「NJシリーズ」を中心に、視覚センサ、ACサーボモータ/ドライバ、インバータ、I/Oターミナルを発売。EtherCAT接続による1ネットワークでのシステムを構築しており、省配線や管理の一元化を可能にしている。