2013度は半導体産業が再び成長に向かい、日本製半導体製造装置の販売高は今年度比10%増の1兆3942億円、同FPD製造装置の販売高が2倍余の3300億円と予想されている。製造装置の先行き明るい見通しは、装置に採用される駆動・制御機器、配電・制御システム各社にも好影響を与える。
世界の半導体市場は、13年にはプラス成長に転じる。
WSTS日本協議会は、11月13日から4日間開いた12年秋季市場予測会議の内容を発表した。
今年の世界半導体市場はドルベースで前年比3・2%減の2899億ドルと見ているが、来る13年は経済の不確実さが残るものの新分野の成長が見込まれ、4・5%増と回復し、14年も5・2%増加と成長が持続する。14年の市場規模は3188億ドルに達する。
SEMIは、10月に12年~14年のシリコンウエーハの需要量見通しを発表した。
鏡面ウエーハ及びエピキタシャルウエーハの合計出荷面積は、12年が89億100万平方インチ、13年94億平方インチ、14年99億6500万平方インチとなると予測した。年成長率は12年が1%増であるが、13年6%増、14年6%増と拡大する。
半導体と同製造装置は同一歩調で上下動するため、13年の製造装置は上昇が見込まれる。
日本半導体製造装置協会が7月に発表した12年度~14年度の需要予測でも日本製の半導体製造装置とFPD製造装置は成長すると見ている。
日本製半導体製造装置の12年度販売高は前年度比0・3%増の1兆2675億円、13年度が10・0%増の1兆3942億円、14年度も5・6%増の1兆4726億円と成長を予測している。
FPD製造装置については、12年度は大型パネル用投資が先送りされ、高精細・中小型パネル用に投資が限定された結果、販売高が50・8%減の1600億円と予測している。
13年度は中国・韓国の新規投資により106・3%増の3300億円へ急回復、14年度は投資の一段落で21・2%減の2600億円としている。
日本半導体製造装置協会が発表した今年10月度の日本製半導体製造装置の速報値によると、輸出を含む受注額は600億6500万円(3カ月移動平均)、BBレシオは0・70だった。受注額は前月比4・0%減、前年同月比26・0%減である。販売額は864億400万円で、前月比9・6%減、前年同月比11・5%減である。受注、販売額とも低調となった。
他方、10月度の日本製FPD製造装置速報値は、輸出を含む受注額が263億9300万円(3カ月移動平均)、BBレシオは1・78となった。7月から4カ月連続してBBレシオは1・0を超えている。受注額は前月比1・2%減、前年同月比185・2%増である。販売額は148億300万円、前月比36・0%増、前年同月比59・4%減だった。