韓国市場で日本製FA機器の普及に取り組んでいる世奉グループ(韓国ソウル市)の呉承勲会長は、今年20周年を迎えたが、25周年に向けて、グループ売上高310億ウォンを今後5年間で500億ウォンにする目標を掲げ、市場をアジア全域に拡大する方針であるなど大要次のように語った。
◎…今年3月28日に創業20周年を迎え、韓国、日本で記念式典を開催できた。27年前に一人で日本に来て、いろいろな方とお会いして学び20年前に独立した。当時は、商社主導であった。日本メーカーと一体となって、また、日本メーカーの代行として韓国で営業してきた。
◎…この20年間で、商社主導からメーカー主導へと変わってきたが、「信用」を大切に取り組んできた。創業6年の1997年に円がウォンに対し2倍になった。この急激な円高で、同業他社は契約を破棄したが、当社はそれまで蓄積してきた資金を全て支払いに充て日本メーカーの信用を得ることができた。円高の中で、モノを供給してもらい成長につながった。
◎…この信用をベースに新しい分野に進出できた。センサーからメカトロニクス、半導体前工程分野など事業が広がっている。現在、世奉センサー、世奉オートメ、世奉テクノなど分社化し、成長を若い社員に実感してもらっている。優秀な人材が増えており、新しい取引先も拡大している。
◎…現在、世奉グループの売上高は310億ウォンである。日本からの輸入が90%、日本への輸出が5%、ドイツ5%である。日本向け輸出は、韓国の技術レベルがアップし、円高もあってOEMが増えている。5年後には売上高を500億ウォンにしたい。新しいアイテム、マーケットを開拓していく。現在の主要取り扱い製品であるFA制御機器、メカトロニクスのほか、ナノミクロンなどハイテク分野に進出する。韓国も高齢化が進んでおり、介護分野も狙う。また、商流として台湾、中国、ベトナムなどアジア圏のネットワークを構築し営業エリアを拡大する。「世奉」は、世の中に奉仕する社名であり、100年先まで続く会社にしていきたい。