オータックス(横浜市港北区新羽町1215、Tel045―543―5621、富田周敬社長)は、操作用スイッチの海外販売を強化する。市場規模の大きい欧米に販売代理店数を増やして市場ニーズに対応したきめ細かな販売を展開し、競争力を高める。
同社は産業用スイッチの専業メーカーとして、DIPスイッチ、電源スイッチを中心に、独自の接点技術を特徴にアピール。特にDIPスイッチではグローバルトップの月産130万個の生産能力を有する。従来、欧米市場にはDIPスイッチを中心にスイッチの大手メーカーへのOEM販売を主体に展開してきた。OEM販売は開発と生産に専念できる利点はあるものの「OEM先が販売しきれていない顧客も出てきている」(成田広副社長)ことから、別途販売店を増やし強化するもの。販売店の数や国・地域などはこれから検討を加えていく。
同社は、DIPスイッチ市場で台湾などのアジアメーカーとの競争激化見込んで、1995年にいち早く中国工場で生産を開始して量産化体制を構築、今年は月産130万個体制とDIPスイッチメーカーではナンバー1の生産能力を確立。欧米での販売強化も、こうした生産能力アップを確立できたことが裏付けとなっている。同時に、国内市場の成熟を海外市場の開拓強化で補うことにもつながる。成田副社長は「今後は代理店経由での販売によって、市場をさらにきめ細かくフォローでき、市場ニーズの把握も容易になる」と語っており、今後の成果に期待している。