世界のセンサ市場規模は、2011年の1兆8290億円から9年後の20年には5兆8661億円と約3倍強に拡大する。安心・安全な生活や社会インフラを支える用途で需要が高まり、大市場に成長する。(図1)
電子情報技術産業協会(JEITA)がまとめた20年までの世界のセンサ市場動向調査によると、センサの需要は安心・安全な生活や、社会インフラを支える重要部品としてさらに市場を拡大する。(図2)
■センサ使ったITシステム
センサは、社会インフラや産業のスマート化で活用領域が従来とは異なる様相で普及が進んでいる。電子機器への搭載だけでなく、産業・社会インフラでもセンサを使ったITシステムが大きな付加価値を生み出し、巨大な市場形成が期待されている。
世界のセンサ需要見通しは、11年の1兆8290億円から9年後の20年には、5兆8661億円と約3倍強に伸長し、年平均では14%の伸びで推移する。数量も11年の238億個から20年には646億個と2・5倍強に増加、年平均12%伸びる。
スマートフォンやパソコン、デジカメなどの電子機器向けの伸びや、農業、環境、自動車、交通、セキュリティ用など社会インフラ向けの拡大で、金額、数量とも2桁の成長が継続する。(図3)
11~20年までの需要部門別年平均成長率は、農業、環境、防災用が30%、セキュリティ用が29%、自動車、物流、交通用が23%と20%以上の高い伸びを示す。
また、20年にはセンサ全体規模の31%が自動車向け、23%が通信機器向けとなり、この2分野で全体の半分を占める見通し。
■アジア・パシフィック伸長
20年におけるセンサの仕向地別数量構成比は、アジア・パシフィックが42%、中国が35%となり、日本を除くアジアで77%を占める見通し。
11~20年までの伸び率でも、アジア・パシフィックが年平均伸び率19%と高い伸びを示す。(図4)
一方、世界生産における日系企業の占める割合は、11年で54%と5割を超えている。
なかでも電子の目となるイメージセンサ、フォトダイオードなどの光電センサが69%、省エネ用途などで欠かせないサーミスタ、熱電対などの温度センサが67%、加速度、角度、位置、速さ、質量などを検知する慣性力センサが34%などとなっている。(図5)
日系企業の世界出荷額は11年で8839億円と前年比3%増加し、2年連続でプラスとなっており、このうち光電センサが5122億円(前年比1%増)とセンサ全体の58%を占めている。数量では11年で128億個(同9%増)と金額の伸びを上回っており、温度センサが72・6億個と前年比16%増加し、全体の57%を占めている。(図6)