サーボモーターは、市場を牽引してきた中国市場の低迷が各方面に大きな影響を及ぼしており、リーマンショック以降回復を見せていた市場が再び厳しい環境下に置かれている。
日本電機工業会(JEMA)は、2012年度の生産見通しをプラスとしていたが、上期は前年同期比で3分の1と大きく落ち込んでおり、この推移で行くと半減する可能性がある。
13年度も前半は見通しづらいが、中国の金融緩和、米国市場の堅調維持、半導体製造装置などが回復に向かえば、再び上昇基調になるものとみられる。
サーボモーターは主に、位置決め用途として使用されている。製品的には、高機能化、小型・軽量化、高速応答、高精度化、位置決め時間の短縮化などが進んでいるほか、ネットワーク化、モジュール化などがポイントとなっている。また環境対応で油圧機器の電動化への置き換えも増えている。
レアアースの価格高騰に対応したサーボモーター各社は脱レアアースサーボの開発を進めており、この傾向は今年も続きそうだ。同時に、円高などに対応して、地産地消での海外生産も増加傾向が続くものと思われる。
今後も省エネ・省資源化を目指した製品やセーフティ機能を充実した製品開発が継続して行われていきそうだ。
さらに、回転タイプに加え、リニアサーボ、モーター/アンプ一体型や、PLC機能搭載など、使いやすさを目指した取り組みが期待されている。