インバーター 操作性・安全性さらに向上

インバーターは、省エネ化に大きく貢献するものとして普及が進んでいる。国際的にも日本メーカーが強みを発揮している。

ただ、2012年は省エネニーズだけでは市場を牽引しきれず前年割れになりそうだ。

日本電機工業会(JEMA)の12年上期の生産実績は前年同期比約77%となっており、通期でもほぼこの状態を継続するものとみられる。中国と欧州市場の経済悪化が大きく影響しているが、省エネニーズも強いことから、他のFA関連機器に比べると健闘しているといえそうだ。

インバーターは、モーターなどの運転効率を向上させることで電力の有効活用を図れることから工場やビルの空調やエレベータ、クレーなどの巻上用途、さらには、ソーラー発電や風力発電など新エネルギー機器と一体となった用途が広がっている。

最近のインバーターは、性能の向上とともに誰でも扱える操作の簡便性や小型・軽量化、低騒音化、安全性、ネットワーク対応などが挙げられる。さらに複雑で面倒なパラメーター設定を自動的にできるようにしたり、端子台を脱着式にして、配線と設定の省力化を図っている。

インバーターと組み合わせ使用するモーターも、永久磁石埋め込み形同期モーター(IPM)や表面永久磁石形同期モーター(SPM)が市場に投入され始めたことで、省エネ効果がさらに高まっている。安全機能などの搭載でさらに使いやすさが増している。

インバーターと同様に省エネ効果の高いマトリックスコンバータの動向も注目される。

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