端子台、コネクタ、配線資材などの配線接続機器市場は、制御機器を支える中心製品として堅調に推移している。日本電気制御機器工業会の制御用専用機器出荷統計によると、2011年度は1289億円(前期比2・8%増)で、12年度上期は507億円(同23・0%減)となっている。
端子台は、小型・薄型化とともに、配線作業の効率化や容易化、安全性や接続信頼性の向上などが進んでいる。さらに省配線ニーズに応えるため、コネクタ化や複合化など高付加価値化が進展。リレーやスイッチ、断路器、ヒューズ、LEDなど電子部品を搭載したハイブリッド端子台や、実配線の削減とスペース効率を図った1ユニット化の中継端子台も付加価値を高め、市場を伸ばしている。最近では安全確保と作業の効率化を同時に果たし、配線脱落防止機能も備えた端子台が工事現場などで採用が増えている。
コネクタは、家電や情報機器、アミューズメント、車載、産業分野、再生可能エネルギー分野など幅広い需要がある。小型・スリム化、低背化、SMT対応などが進み、産業用コネクタでは密閉保護構造や作業性・安全性が重視されている。食品機械用途ではIP68/69Kなど水に対する保護構造が求められる。車載分野は高い電流や電圧、激しい振動、急激な周囲温度の変化などの対応が行われている。また、新たな市場として電気自動車の充電スタンド分野などが期待されている。
一方、ケーブルを結束するケーブルアクセサリ類は、太陽電池関連や航空機関連など、屋外でのアプリケーションが拡大している。