操作用スイッチは、機械・装置のインターフェイスを担う重要な制御機器。工作機械やロボット、自動車製造などの産業分野のほか、アミューズメント機器や放送機器、セキュリティ機器など、幅広い分野で使用されている。日本電気制御機器工業会の操作用スイッチの出荷統計では、2011年度349億円(同2・2%減)と微減したが、12年度上期は、自動車関連が好調だったこともあり同9・8%増の190億円となっている。
機器全体の小型化に伴い軽薄短小・低背化が進み、操作感覚の向上や確実な切り替え性能など信頼性の向上、さらに安全性とデザイン性の両立などの改良が進んでいる。
照光式スイッチはLEDによる高輝度化が進み、視認性、長寿命性、メンテナンスの効率化が進展。シーソースイッチは、操作時の突入電流による接点やハウジング対策が進んでいる。トグルスイッチやスライドスイッチは、接触信頼性を高めると同時に長寿命化を実現している。
カムスイッチは多くの回路とノッチが得られるため、複雑な開閉などに対応でき、接触信頼性の確保が進んでいる。DIPスイッチでは、端子ピッチが1ミリというハーフピッチよりさらに小型のタイプも伸長している。
また、ベゼル高2ミリという薄型の操作用スイッチは、デザイン性と誤動作防止という機能性を両立しており伸長著しい。
安全確保の観点では、非常時に確実に働く非常停止押しボタンスイッチが安定した市場を形成。医療機器分野や食品分野では、防浸・防水性能が高いフットスイッチが高評価を得ており、市場を拡大させている。