サーボモータの需要は、昨年は7月から11月にかけて落ち込んだが、12月は11月に比べて20%上がっている。ちょっとしたきっかけで良い方向に変わることもある。スマートフォン関連やタブレットPCなどの需要増で射出成型機が伸長し、プレスも自動車関連で堅調に拡大している。
モーションコントロール事業部の12年度売り上げは、前年度よりわずかにマイナスになるかもしない。サーボモータは苦戦しているが、それをインバータがカバーしている。特に10kW太陽光発電用パワーコンディショナPV1000が産業用途向けに爆発的に売れている。
昨年11月にはドイツのPLCメーカー、Vipa社を買収したことで商品群がさらに充実した。欧州市場を拡販するためにはPLCが必要で、これにより弾みをつけたい。
13年度は、日本市場は底を打ち、米国も不安要素はないことから、悲観的になる必要はない。日本、中国、欧州の各市場で10%ずつ売り上げを伸ばしていきたい。
中国では、90年代から工場を立地し、地場の中国人を採用してきたことから社員の定着率が高く、中国の会社として現地に溶け込んでいる。基本的方針として、需要地で生産することにしているため、リスクも少ない。
昨年10月、国内の営業部門から上海、北京などに人員をシフトした。さらに、中国・瀋陽の開発センターにも日本から要員を送っており、現地で開発、サポートを行っている。
今年はSCF(システムコントロールフェア)が開催されるが、それまでにサーボモータ∑―Vシリーズを一新する計画を進めている。また、エンコーダーレスのサーボモータの開発にも本腰を入れており、SCF前には発表したいと思う。
さらに、サーボとコンバータを組み合わせた回生と省エネに繋がるシステム開発などにも取り組みたい。