2012年度上半期の売り上げは、前年度の95%ぐらいで推移し、業界水準は上回った。下期も同程度の水準の見込みだ。マーケットは、リーマンショック前に比べるとまだ90%程度だが、シュナイダーブランドの展開、新製品の投入、海外事業の強化などで、不況を乗り越えていく。海外については、台湾、韓国が不景気で前年度を下回っているが、逆に中国、ASEANが伸長している。平均すると、海外売り上げも前年度の95%程度になる見込み。なお、海外生産を含めた海外売り上げ比率は全体の25%程度を計画している。
タイ、インドネシア、ベトナムは、富士電機の販社を活用した販売も実施しており、好調に推移している。インドについても、富士電機の販社を通じて、マーケティング中で、需要が見込めそうなら、販売を開始したい。ミャンマーにも注目しており、昨年12月にヤンゴンなどでセミナーを開いた。世界から注目されるマーケットであり、期待している。
国内ではメガソーラー関連の配電機器に力を入れている。昨年、シュナイダー製の機器を納入した。今年はこのようにシュナイダーと組んだプロジェクトに力を入れる。そのほか、バスダクトをデータセンターやビル向けに、セキュリティカメラが物流業界向けで実績が出ている。
埼玉・吹上に昨年4月開設したショールーム「テクノウェーブふきあげ」も好評で、来場者が年間1万人を見込めそうだ。
サプライチェーン改革の一環として、ブレーカを生産する栃木・大田原工場に新棟を建設中で来春に竣工予定。仕掛品の棚を減らし、手組ラインも短くすることで、リードタイムを短縮する。この技術は将来的には、中国・大連工場にも導入し、生産性向上に結びつけたい。大連では1月から埼玉・秩父の工場のコマンドスイッチの生産の一部を移管する。シュナイダーブランドも生産して、物量の拡大を目指す。