2012年度の機器事業部の売り上げは、現在のところ基幹系事業が前年度比95%、FA事業が90%を切る状況で、合わせて約91%となっている。シーケンサ、ACサーボ、インバータなどのFA事業が、韓国・台湾での液晶投資の一段落などで伸び悩んだ。一方、ブレーカ、トランスなどの基幹系は、国内のメガソーラー、マンションなど高圧受電化、データセンタ向けなどが堅調だった。シーケンサ、ブレーカ、産業用換気扇などでシェアが上がった。
13年度は自動車関連とIT系の投資、FA以外の顧客獲得、新製品の売上貢献、海外強化などにより、12年度に比べて5~6%増加を目指したい。自動車の投資は日本及び海外メーカーを確実に押さえていく。IT系の投資案件で液晶関連が動くのが見えてきた。省エネと新エネで、工場、ビル、公共施設などの新規と過去投資のリニューアルで需要が見込める。さらにFA以外では、シールドマシンなどの建設機械、就航している船の省エネ化や船のポンプ、港湾設備などの船舶関連も期待できる。12年度に新製品としてACサーボ、ロボット、マグネットスイッチ、ギヤードモータ、スマートメータなどを発売しており、この市場浸透を狙う。センサのパートナー化戦略にも取り組んでいる。13年度は省エネ関連の新製品を投入していく。
日本メーカーの海外生産シフトに合わせて、現地サポートを強化している。「日系顧客部」を、10年の中国に次いで、昨年7月にはタイ、12月にはインド、今年初めからインドネシアにも人員を配置、約20人を派遣し、日系ユーザーを訪問して、個々の課題、機器選定や保全の相談などタイムリーな情報を収集している。販売支援のインフラとして、FA技術相談を土日・祝日でも可能にし、Webの国別のグローバルサイトも今年3月に完了する。業界唯一の50を超えるメニューのe―ラーニングの実施などを行っている。