当事業部では、安心できる社会実現のために先進技術を活用したソリューションや自動化機器を提供している。このうち計装機器では、産業用コンピュータ、コントローラ、計測機器、圧延計測器の4つの分野がある。
今年度厳しい市場環境の中、分野によって濃淡はあるが、全体としてはプラスで推移している。
計測機器の電磁流量計は、震災復興関連で水処理向けに需要が増えており、輸出の拡大も加わって前年度比10%弱の伸びを見せている。この市場は規模が大きい中で、当社のシェアはまだ少ないため、これからも伸ばすことができると見ている。今後は、海外調達部品の拡大などローコストで供給できるような対応の検討を進めていきたい。
産業用コンピュータの売り上げは、前年比横ばいで推移している。昨年春には新製品として、クラス最速のCPUを採用したスリム型のFA2100SSを市場に投入した。また、今月からは医療、通信、流通などの幅広いミドル市場をターゲットにしたFA1100の販売も開始する。
圧延計測器は国内の鉄鋼関係は継続的な需要があるが、海外市場は円高もあり、海外メーカーとの価格競争が激しくなっており、価格競争できる新製品LXシリーズなどを昨年市場投入した。価格競争にはLXシリーズなどで対応する。
コントローラは、プロセス制御向けに対応した安全コントローラの提案を進めている。
今年は、産業用コンピュータでは、長期安定供給、国内外のサポート体制といった、納品後の安定的な稼働がしっかり確保できるビジネスモデルを確立しながら、コスト競争力も付けていく。
また、コントローラでは、ミドル市場向けに機種の充実を計画しており、今年度中に発売して来年度以降への展開につなげていく計画である。