2013年3月期は、会社全体で好決算になるが、電気設計CADシステム「ECAD dio 2012」も売り上げが上半期に20%伸び、下半期も順調に推移し2桁増を見込んでいる。ECADにハーネス設計機能を加え、営業も強化したことで、工作機械メーカー、製造機械メーカー向けに大口需要があり伸長した。
製造業が全体的に低迷する中、「同2012」は、顧客の求めるハーネス機能を付加し電気設計と機械設計に適するようになった点や、値ごろ感のある価格が受け入れられた。設計製造展のみならず、工作機械の展示会にも出展したが、実りある商談に結びついた。今年はさらに機能を強化した「同
2013」を2月に発売、来期の飛躍に結びつくものと期待している。
「同2013」では、新設計エンジン「動的回路整合化システム」により、部品情報と設計情報が連動しているため、回路図の部品情報を変更した場合でも、関連する外形図や帳票などが自動的に変更される。図面流用時や仕様変更時の修正漏れや変更ミスを防止し、製造段階でのロスや手戻りを減少させる効果がある。価格も導入し易い設定にする。
営業面では、地域に密着した代理店、カスタマイズなどに対応できるSE部隊、直販部隊を拡充、配電制御システムメーカーに加え、メカトロメーカーなども含めた全方位を対象に販路を開拓し、来期も前年比20%の売り上げ増を見込んでいる。
中国などに進出するメーカーが増えているが、「同2013」は、その情報の連携性から、国内工場でも海外工場でも同じ思想で高精度の設計が行える。国内で「ECAD」を導入している企業なら、海外法人にも同じように売り込める。
「ECADシリーズ」は、日本のエンジニアが日本のCADのために作ったものとして人気が高く、今後も更なる設計、製造効率化を追求した進化バージョンを計画中だ。