2013年3月期の売り上げは、上期で前年同期比10%強ダウンしており、通期での着地も同様となる見通しで厳しい状況である。アルミ加工関連の売り上げが少なかったことが影響している。
14年3月期の計画は現在立てているところであるが、コネクタ、スイッチ関連は微増で見ており、アルミ関連やDMMS(開発型総合メカニカル部品製造サービス)で売り上げを伸ばす。アルミ加工関連は設備と人材で先行投資を行っており、顧客もテレビや携帯電話などをはじめ、複数に広がってきており、年明けの今月からフル生産を開始することになっている。この事業で年間30億円と安定した売り上げを計画している。DMMSは今期から業績に寄与してきておりパワーコンディショナー、理美容機器などが商品化されているほか、SHE(セキュリティ、ヘルス、エネルギー)などで、当社の有する機構設計、部品設計技術などを生かすことができ、今後もテーマを見つけて取り組みを強めたい。
スイッチは景気変動の影響を受けているため、販売力を強化する。DIPスイッチで月1300万個の生産体制を確立できたことから、競争力がさらに高まった。今まで海外ではOEM販売を主体に展開していたが、今後は欧米を中心に販売代理店を設け、いままで開拓ができていなかった顧客への販売を進める。
一方、生産体制の再編も進めており、中国・無錫のネジ工場で端子台の生産を、また、マレーシアの端子台工場でスイッチの生産をそれぞれ開始し、生産能力のアップを図っている。東南アジアでは中国一極集中を避ける点からも、もう1カ所タイでの生産も検討しており、今年中には開始する予定だ。タイではすでに顧客と取引があり、将来的にはアジア市場への布石にもつながる。
中国工場も、部品工場とアルミ工場の統合も検討しているところである。