今期の業績は、昨年の大震災の特需に伴うプラスの部分がなかったこともあり、売り上げは横ばいで推移しており、期末の3月までにちょっとでもプラスに持っていきたい。
今期は新製品として、KA形表面実装ライトスイッチ、CH形照光押しボタンスイッチ(コネクタタイプ)、XH形簡単配線ユニットなどを意欲的に発売した。いずれもユーザーニーズをキャッチして商品化していく取り組みの一環で開発したもので、省配線、省工数で使い勝手を考慮したものとなっている。
当社のスイッチは今まではパネル取り付け用が中心であったが、今後は基板用スイッチやDC(直流)用スイッチなどにも注力していく。
製品開発も、ユーザーの求めているものを聞いていくことで、従来は開発まで3年ぐらいかかっていたものが、今は1年ぐらいでできるようになり、スピード、着眼で大きな効果につながっている。
今年2月から創業62年目に入るが、来期もいくつかの新製品発売を予定しており、その効果が売り上げ増に繋がるものと期待している。
これまでスイッチ一筋に、大手メーカーと棲み分けしながら、隙間的な商品開発を重視し展開してきたが、この姿勢を堅持しながら、今後も市場に種を蒔き、花が開くようにしていきたい。
ターゲット市場も、食品、医療、社会インフラ関連などにも視点を置いており、また海外市場の開拓も今後の検討課題として考えている。
一方、生産も自動機の導入を進めて、さらなる生産性と品質の向上に取り組む。
市場を取り巻く環境は厳しい面も多いが、社員一人ひとりが緊張感を持って仕事に取り組み、最高のパフォーマンスを発揮することで、気持ちだけは負けないように今年も気合を入れて取り組んでいきたい。そしてスイッチのファーストコールになれるようにしたい。