電子情報技術産業協会(JEITA)は、2013年の電子情報産業の世界生産見通しをまとめた。
電子工業とITソリューションサービスを合わせた電子情報産業の13年の世界生産額は221・7兆円で前年比5%増加、2年ぶりにプラス成長になる。
スマートフォンや電子タブレット端末の需要増加に伴って電子部品・デバイスが増加するとみており、緩やかな回復を期待している。しかし、08年の222・8兆円は若干下回る。
13年の日系企業の生産額は38・1兆円で前年を2%上回るものの、世界全体の伸びよりは低く、日系企業のシェアも1ポイント下がって17%に低下する。
このうち、電子工業(電子機器/電子部品・デバイス)の世界生産額は、158・1兆円で、前年比4%増加の見通しとなっており、日系企業の生産額も、2%増の32・9兆円と増えるものの、シェアは21%と横ばい。
また、ITソリューションサービスの世界生産額は63・6兆円で前年比8%増加して、08年の57・7兆円を2年連続で上回る。日系の生産額は2%増の5・2兆円と世界全体の伸びを下回るが、ビッグデータ処理と活用、セキュリティ対応の強化、震災を契機とした事業継続計画のためのIT活用などが増える。
一方、13年の電子工業国内生産額は12・1兆円と前年比1%増加する見通し。まだ、過去のピークであった97年の25・4兆円の50%、08年の18・5兆円に対しても65%の水準にとどまるが、3年振りにプラスに転じる。
しかし、歴史的な円高、新興国経済の成長鈍化など国内経済を取り巻く環境は依然厳しいものがある。