わが社の’13経営戦略 景気に左右されない体質

昨年6月に社長に就任、課題を把握するために、月の半分は顧客を回ってきた。それにより、顧客のニーズを掴むのが大事という営業の原点を実感した。新製品投入の必要性も感じ、エンジニアリング、機器、変圧器に次ぐ第4の柱を育てたい。業界を取り巻く環境は厳しいが、悪い時こそ、将来に向けて、研究開発、人材育成などにも注力する。

昨年4月に配電盤製造の子会社を吸収、エンジニアリング部門の売り上げは伸びたが、盤は利益率が低いので、収益的には減益の要因となっている。機器部門は、中国向けのエレベータセンサが好調で売り上げが伸びたが、変圧器部門は、半導体業界向けの低迷などで、売り上げが減少した。しかし、変圧器は見積もり時間の短縮、省エネタイプの展開などで、3年後には売り上げを5割ぐらい伸ばしたい。

2013年3月期は、増収減益の見込みだが、最終的には現在の予想よりは多少改善されそうだ。14年3月期については、まだ計画段階だが、景気の厳しさが続く中でも、今年度よりは伸ばしていきたい。

社内体制強化のために、組織変更も積極的に行っていく。新規事業を提案する市場開拓室や、海外営業部門の海外市場開拓部門を将来的には社長直轄にする。リスクの大きい新規事業や、海外での取引などの責任は私が被ることにして、社員に責任を転嫁しないようにする。

今年の景気については、そう良くなることはないと思うし、むしろ昨年より悪くなるかもしれない。しかし、業績が落ちた時に景気のせいにして逃げないように、景気に左右されない体質を作りたい。地道に努力を積み重ねながら、楽しく前向きにやっていきたい。

社員のみんなが、それぞれの目標に向かって仕事に取り組み、課題を一点ずつ解決していけば、創業70年にあたる15年の記念すべき年を明るく迎えられる。

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