昨年は景気云々の前に、当社の方向性を再確認するうえで貴重な1年であった。お客様から鍛えられ、それに応えられるよう取り組んできたため、社員の意識も変わり創業の原点に戻ることができた。これからの業績に良い影響をもたらすと思う。
現在の売り上げ構成は、無線を応用した機器・システムが5割を下回っている。それ以外はいろいろな開発案件や大手企業向けOEM供給が占めている。今後は、無線ソリューション関連の売り上げ比率をもっと高める展開をする。
当社は、回路設計、無線技術、計測制御技術を統合してシステム構築できるのが強みである。お客様の課題解決に無線技術を活用して評価をいただいてきたが、お客様からの多様な案件を開発していくうちに、無線技術と離れた開発が増えてきた。昨年はこの便利屋的な事業展開を自省する良い機会になった。そして、無線技術中心で今年につなげる布石も打てた。
2013年9月期は、売上高目標を前期比で25%増に設定して取り組んでいる。
無線応用システムの売り上げ増加へ、無線通信モジュールUM―100、無線インターフェースモジュールTinyBeeシリーズ、無線アナログモジュールUMAI―100/UMAO―100など自社標準品の販売はもとより、今年はとくに、当社の強みである無線技術によるソリューションを提案していく。
無人搬送車など移動体との無線通信システムによるトータルコスト低減、無線によるセンサーネットワーク構築、産業系のデータ転送無線システム構築などで技術力を訴求し受注につなげていきたい。また、LED照明のコントロール制御を無線で行うシステムも計画している。
また、無線の方が便利でコスト面でも効果があるとわかれば導入していただけるよう、今後は自らの情報発信にも注力する方針である。