昨年は、海外ではEUの金融危機が長引き、中国の経済成長が減速し、国内では不安定な政局が産業界に少なからず影響を与えた。半導体製造装置をはじめとする民間設備投資が抑制された。
当社は、国内市場ではサイリスター、温度調節器が空調向けに受注が入るなど大震災復興関連の需要が出てきた。輸出はタイの洪水特需が続いているものの中国向けが減少し、EU向けも注文が小口化している。
今年は、新政権次第であるが、とにかく景気が上向くよう対策を講じて欲しい。明るい材料は、大震災の復興投資が本格的に見込めることである。海外市場では、中国が経済成長政策を継続するので設備投資が昨年よりも動き出しそうである。景気はゆっくりとした歩みであるが、上向くとみている。
当社は利益重視の方針であるが、2014年3月期売り上げ目標を5%増に設定し、新製品開発、営業強化に取り組んでいく。
営業面では、昨年から業務の見える化に取り組んでいるが、訪問件数が増え、お客様の声が多く入るようになった。今年も、国内では食品加工業などターゲットを絞り販売攻勢をかける。大震災復興の本格的な投資にも期待しており、関連市場を開拓する。海外では、中国は最大の市場であり、引き続きシェアアップを図る。アジアを中心に海外売り上げ比率を高める。
また、「自ら情報発信」することにも注力する。昨年からメールマガジン「シマデン制御機器ニュース」の配信を始め、HPも新製品情報などをこまめに発信するようにした。予想以上の問い合わせが増え、例えば《標準製品の改造受付と特殊仕様の開発受付について》を公知したところ、改造や客先仕様の開発依頼、技術相談などが来ている。
営業の見える化と情報発信力を今年はさらに強化したい。製品では、温度調節器の新製品を発売する。