昨年は、EUの金融危機、中国や新興国の経済成長鈍化、国内では円高推移により設備投資が慎重になり、厳しい1年であった。
そのような状況の中で、昨年11月期は減収益となったが、開発、営業面で攻勢に転じる準備ができた。2013年11月期は売上高30%増のV字回復を目指す。受注を見ると、その芽がすでに出てきており、先行き楽しみである。
製品開発では、磁気近接スイッチのラインアップを充実させ、カーボンのスリーブセンサをオール金属製に替え、流量センサやレベルセンサも新規発売した。無人搬送車用センサでは他社の追随を許さない超小型のガイドセンサを開発した。土木系センサも今夏には発売する。これらの製品は、今11月期に貢献する。
スリーブセンサは今春からのバイク向け量産化がほぼ決定している。船舶用として流量センサが昨12月から、レベルセンサも今春から出荷を開始する。超小型ガイドセンサはお客様の評判がよく、今春には新機種を追加発売する計画である。
営業では昨年、6カ所で地方展示会に出展したほか、お客様への出張展示も行い成果が出ている。今年も地方の展示会出展や企業訪問展示会を引き続き開催する。また、福島市に東京営業所東北出張所を設置、この1月から営業を開始した。東北市場開拓に大いに期待を寄せている。
輸出も中国市場を中心に開拓していく。中国圏は商社2社と代理店契約し、二人三脚で営業展開する。
地震総合観測装置は、受注から設置まで時間がかかるが、今期は設置できるので業績に貢献できる。
ところで、メーンのお客様が成熟期に入っているので、5~10年先を見て新分野進出のための手立てを講じていきたい。今年、新卒を大幅に採用するのも、技術開発集団である当社の強みに磨きをかけ、ニーズがあればいつでも進出できる体制を強化するためである。