昨年の7~11月は、ほぼ計画通りの売上げを達成できたが、12月以降、少し動きが鈍ってきたようだ。ここ数カ月は、この調子で推移すると見ているが、今年の3月から5月にかけて火力発電所向けの需要も出てくる見通しにあり、明るい材料となっている。
このため、今期(18期、6月決算)は、目標をわずかに下回る程度の業績を予測している。昨年末には政権も代わり、これから国内産業を立て直して活気を取り戻して欲しいと、期待している。
また、昨年は防爆機器メーカーと、検定を通じて関わりの深い労働安全衛生総合研究所の試験基準が見直された。
現在の申請規格には構造規格と技術的基準があるが、両方の規格を満たす製品開発を進めた。
小口径から大口径までの申請添付資料を急ぎ作成して、ユーザーからの要望に、すぐ応えられる体制を整えたい。
しかし、すでに技術的基準で合格した製品もあり、旧指針(ガス防爆1944)と合わせると3種類での対応をしなければならず、それにパッキンの型も同様にそれぞれあることから、機種構成が複雑になったことはいなめない。
今年の市場は、前述の通り明るい面も出てきつつはあるが、予断を許さない状況にある。
海外向けの防爆機器については、中国もさることながら、今後は自動車産業などがベトナム、インドネシア、タイ、インドへシフトすることも増えるとみており、国内外で新たな展開が開けてくるのでは、と期待している。
ケーブルグランドの専門メーカーとして、国内需要に合わせた防爆規格は当然ながら、各国の規格の変化も見極めた製品開発を進めていく。「より安全で、よりコンパクトで、より安価な」製品開発を心掛けていきたい。