厳しい状況下、昨年は相応の利益を確保することができた。今年は「業績を上げる」ことを肝に銘じ、取り組んでいきたい。特に製品開発や営業面に関しても経理的要素を取り入れ、社員個々に損益分岐点を認識してもらい、明確な目的意識を持って仕事に取り組んでいただきたい。
昔、ピラミッドの建設に携わっていた労働者が「素晴らしいピラミッドを建設するためには、重労働も苦にならない」と話したとされるが、明確な目的意識があれば、様々な困難に出会っても、乗り切れるような力や意識が働くように思う。
製品展開については、これまで量産品のケーブルタイについては、中国をメインに製造していたが、顧客ニーズに適したニッチ的な商品開発を進めるため、今年は国内生産に積極的に取り組む方針で、市場ニーズのあるものを開発し、ニッチ的な展開を行う。今春には新しく2シリーズを発売する予定で、シリーズ化も進めていく。
このようにニッチ製品の開発に積極的に取り組むとともに、OEM製品とニッチ製品の両輪による事業展開を行いたい。また、PR効果が高く、新規顧客開拓に繋がるような展示会には積極的に出展し、拡販を進める方針である。
一方、販売する側、購入する側の形態が変化する時代であるが、特に最近は、若い人たちを中心にネット販売に興味を持つ人が増えている。当社もネット販売に取り組んだ結果、効果が上がったことから、今後は通常の営業に加え、ネット販売も有効に活用していく。
現在のように変化が激しい時代は、ただ働くだけではダメで考えながら働かなくてはならない。こうしたことから私は常々「考働」を提案している。顧客のニーズに対応するとともに、社会や環境の変化にも対応しなければならない。原点に返ることも重要で「考働」を念頭に置き、自己点検していく必要があるだろう。