謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
年頭に当たり、平素より日本配電制御システム工業会にお寄せ頂いております皆様の温かいご指導とご支援に対し、心から御礼申し上げます。
2012年は、米国景気の回復の遅れ、欧州債務危機の長期化による景気低迷、日中関係の悪化による貿易取引等の縮小、原発の運転停止に伴う燃料輸入費の増大など、我が国を取り巻く経済環境は厳しい状況が続き、貿易収支は31年振りに赤字に転落、政治の混乱と相まって先行きを見通すことが難しい1年でした。
そのような中で、当業界は、大都市圏における再開発プロジェクトの増加、原発の運転停止による電力不足への対応、既存設備の維持・修繕投資の増加に加え、7月からスタートした電力の全量買取制度を活用した太陽光発電等再生可能エネルギーに係わる発電設備関連需要などにより、高低圧配電盤・産業用分電盤ともに売上高は対前年比を大幅に上回り、総じて忙しい年でした。
一方、建築単価が低位に推移していることなどから、配電盤類に対する値下げ要請が続いており、忙しいにもかかわらず採算面では、厳しい状況が続いています。
当会は、昨年11月に創立30周年を迎えました。この節目の時期に「電気は、空気みたいなもので安全に安心していくらでも使える」時代から「電気は、有限であり環境に配慮し、節電・省エネのために知恵を絞る」時代に大きく変化しています。
原発に代わる電気エネルギーの発電設備の開発とともに節電・省エネ技術の開発が急ピッチで進んでおり、発電・蓄電・配電の各分野において、ビジネスチャンスが拡大しています。
当会は、法律の改正に対応し本年4月に「社団法人」から「一般社団法人」に移行します。従来から実施している各種事業の再構築を図るとともに、会員企業の皆様にご意見を伺いながら、新たな分野での情報の提供や規格・基準作りに取り組んでいきたいと思います。
結びに、皆様方のご健康とご多幸をお祈りしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。