昨年は、少しずつながら、東北地方の復興も進み、企業の設備投資の緩やかな増加から、景気回復に対する期待感もあった。
しかしながら、政権の再編による経済への影響や、欧州金融危機、円高によるきびしい経済状況などさまざまな不安要素が存在しているのも事実である。
このようなきびしい環境を生き抜くため、電気機器市場の各社は、グローバル戦略を急速に進めてきているが、当社においても、特にアジア地域において生産拠点、販売拠点の構築を積極的に実施し、生産性の向上や販路の拡大などの実現を目指している。
そして、これらグローバル展開を続けるとともに、国内需要にも新たな産業分野として、「創エネルギーシステムとして太陽光、風力発電などの市場」「エネルギーマネジメントシステム(EMS)としてのエネルギー監視、制御関連市場」、「ECO配電(次世代配電システム)市場」と、「ユビキタス(ICTネットワーク)市場」について、当社は新しい技術、新しい仕組みづくりを推進し、少しずつ成果が挙がってきている。
太陽光発電システム関連では、産業用太陽光発電システムに合った回路構成の接続箱、太陽光発電産業用直流集電箱、商用電源と系統連系を行う増設用キュービクルなどを、EMSとしては、電気以外にガス、燃料、生産量なども計測できる電力監視モニターシリーズなどを発売している。
時代はこれからも凄まじいスピードで変化していくであろう。
当社としては、その変化に乗り遅れず、先取りできる製品を提供し続けることが、業界の景気回復に役に立つことであり、当社の務めであると思っている。