このアンケート調査は、制御盤の省コスト化に関する調査研究の第一ステップ「制御配線の合理化」の調査報告、「海外規格の最新動向」をテーマにしたJSIA技術セミナーの参加者を対象に行われた。アンケート回収は53件。
配線合理化に関する調査報告に対しては、73%が「良かった」と回答し、省コスト化対策の有効な方法としてJSIA報告書が認められている。
アンケートは、報告書で推奨する「制御配線スプリング端子について」質問。回答者の29%が「使用している」とし、「今後検討する」も20%に達している。使用している会社では採用比率が5~20%程度と幅があった。しかし、関心が高いことから、近い将来には、スプリング端子を採用する会社は半数程度になると予測される。
また、「ネジ式からスプリング端子へ転換する場合、何が必要か」の質問では、「顧客の理解」が48%を占めた。次いで「機器類の多くがスプリング対応製品になる」(25%)、「製品価格」(23%)である。
「機器のコネクタ接続について、PLCの多点I/O以外の要望」は(1)MAG、RYなど補助接点が多い製品(2)サーボ、IV、モータ接続や機器間接続(3)MCCB、コンタクタがあげられ、機器メーカーにコネクタ採用を求める声が出ている。
海外規格対応に関する講演は、96%が「参考になった」と、海外規格に高い関心を示した。現在の情報不足を暗示してもいる。
輸出実績のある会社に対する「全売上対輸出/海外現地生産の比率」の質問では0・1~40%とばらつきが大きい。輸出/海外現地生産国は中国、韓国、アジア圏、東南アジア、中近東などと回答。また、「輸出/海外現地生産は増えているか」との質問には「増えていない」が18%、「増えている」が8%あった。
アンケート集計結果は、配電制御システム各社はもとより盤用機器・資材各社にとっても製品開発の上で大いに参考になる。