安川電機は、産業用ロボットMOTOMAN(モートマン)のオプションとして、6軸力センサユニット「MotoFit」を21日から販売開始した。価格はオープンで、年間600セットの販売を計画。
MotoFitは、アーム先端に6軸方向からの力を検出する高精度センサを組み込むことで、その先に取り付けたハンドに伝わる微妙な力が検出可能となり、ワークの接触・はめ合い位置の探り(反力が最小になる位置)・挿入の一連の動作が確実に行えるもの。人間の手作業のノウハウをロボットに取り込むことで精密作業の自動化の実現につながる。
作業時間は、すき間10μm(公差h7/H7)・深さ20ミリの円柱形状の金属部品のはめ合いが5秒でできるため、ロボットの位置決め精度以上の精密部品組み立てを可能にしている。
また、精密部品の挿入を行う際に、その挿入方向が少しでも傾くとワーク同士がかみ合って動かなくなる噛み付き現象を防止するために、この作業時に自動で検知しながらアームにゆっくりとした振動を与えることで噛み付き状態を解消、作業の信頼性向上を図っている。
さらに、ティーチング作業を楽にするために、精密部品の組み立て時の微細な力加減をロボットにティーチングする力覚制御パラメータ自動調整機能を用意し、画面上のガイダンスに沿って操作することで対象ワークに応じた適切なパラメータ設定が容易に行える。
主な用途は、自動車部品(エンジン、クラッチ)、金型、電子部品などの精密な組み付け作業用途など。