横河電機は、レンジフリーコントローラFA―M3用モジュールとして、業界トップクラスの高速・高精度を実現した位置決めモジュール3機種(F3YP22―0P、F3YP24―0P、F3YP28―0P)を開発、15日から販売を開始した。価格は、2軸対応のF3YP22―0Pが7万5000円、4軸対応のF3YP24―0Pが11万円、8軸対応のF3YP28―0Pが18万円。2012年度4万システム、13年度5万システムの販売を計画。
新製品は、CPUからの指示をモータなどの駆動部分に出力するまでの起動時間が、同社従来品比3分の1となる、1軸で40μs、4軸で90μs、8軸で150μsと業界トップクラスとなっており、装置の生産性向上につながる。
また、制御周期は同社従来品比8倍となる業界最速の0・125msを実現。
なめらかな位置決め指令信号の出力で、モータの制御性が向上し、高速ながら柔らかな動きで製造・検査対象物を移動できる。
さらに、出力パルスレートは、同社従来品比2倍の業界最高となる最大7・996Mppsとなっており、高速・高精度化が進むリニアモータやダイレクトドライブモータも制御が可能。
そのほか従来は、インデックステーブルやコンベヤの移動量から位置決め起動をするために、位置決めモジュールと、軸がどれだけ回転したかを判別するためのパルスカウンタモジュールが必要だったが、新製品の位置決めモジュールには、最大8Mppsまで入力可能なパルスカウンタ機能を標準搭載しており、スペースとコストの両方を削減でき、コストパフォーマンスにも優れている。
FA―M3は、電子部品・電子機器組み立て装置や半導体製造装置など、産業機械・装置の組み込みコントローラとして92年から販売を開始し、高い実績を確保している。