新しい政権がスタートした。漠然とした感もあるが新政権にかける期待は大きいものがあり、当業界もここ数年見られなかった明るい雰囲気で新年をスタートさせている。ただ、足元を見ると厳しい状況に変わりはなく、今年も気を緩めることなく、当社のテーマである「顧客感動」を実現させていきたい。
顧客感動に繋がる今年のサブテーマであるが、ここ数年は人間力の向上を通じ、個人の存在価値をより高め、広げていくことを念頭に置いたテーマを実践してきたことで、個人のレベルアップが図られてきた。今年は、こうした個人の成長をもとに、相手を尊重しながら切磋琢磨し、幅広い視野を持ち、より高い次元で物事に対処する意味で「貴和(きわ)精神」を掲げることにした。
貴和精神の根幹にあるものは、聖徳太子が唱えた「十七条憲法」である。特にその第一条に書き記してある「和(やわらぎ)を以て貴しと為し、忤(さか)ふること無きを宗とせよ」という精神、心構えを大事にしたいと考えている。
十七条憲法は、官僚や貴族に対する道徳的な規範が示されたものだが、儒教や仏教・神道の思想が融合されており、話し合いの重要性や独断の禁止という意味も込められている。
これを会社組織に置き換えると、単なる仲良し団体ではなく、相手の人間性を尊重した上で議論を行い、会社組織として正しい方向に向かっていくということになる。
貴和精神を成就させていくことで、当社のテーマである「顧客感動」に繋げていきたいと思っている。