昨年は欧州金融危機が長引き、新興国の経済成長まで鈍化し、国内では円高、尖閣諸島問題が発生するなど揺れ動く国際情勢にお客様の製造業は左右され、我々電子部品商社もその影響を受けた。
今年は安倍新政権の発足で円安へ為替が振れている。デフレ脱却へ日本銀行とインフレ目標2%の早期実現を目指すことも決まり、景気は穏やかに回復すると思う。ただし、長期的に見れば、日本は力がなくなってきており、少子化による影響もじわじわと出てくる。そのことを念頭に経営に取り組む必要がある。
2012年12月期は、売り上げが減少したものの利益は前期より増加した。2年前から社員の行動を洞察・指導するために、全ての顧客を知るよう取り組んできた結果、一人一人が経営者的な感覚を持つようになり、営業の訪問件数も増えて、増益につながった。
今12月期は売上高15~20%増、粗利益率改善を目標に取り組んでいく。4月以降に納入予定の大口物件も出始めている。また、光、無線、LED照明用電源などエコ関連の製品の販売に注力する。LED照明用電源は住宅用に採用される見通しであり、鹿児島工場もさらに忙しくなる。
新商材も最低2点は販売したい。医療、照明、省電力分野でニッチな市場を狙える製品に焦点を当てる。網は小さくして小魚も逃さない、いわば「微」市場の集大成のつもりで展開する。
社内組織はより一層フラットにし、全員が同じフィールドで経営者感覚を活かしながら会社を成長させたい。少子化が進む中で、大切なことではなかろうか。