安川電機は、脱ネオジム磁石を実現したEV駆動用モーター=写真=を開発した。9月からサンプル提供を始める。
新開発のモーターは、ネオジム磁石を使用せず入手が容易で安価なフェライト磁石を用いたIPM構造になっており、磁石・コアの形状や配置を最適化することでトルク特性の向上を図るとともに、課題の耐低温減磁性も改善した。
また、ステータの巻線に平角線を適用することで、巻線の高密度化を実現して占積率を約30%向上しながら製造の自動化を容易にできるようにした。さらに、同社独自の巻線切替モーターを適用することでロータの磁気回路を最適化し、従来のネオジム磁石を用いたモーターと同等の外形寸法を実現している。
外形寸法は250W×194H×355Lミリで、質量は約60キログラム。最大出力は80kW。