●スタッド形端子台が急増
さらに、配線作業の容易化・省力化を図る意味でスタッド形端子台の需要が急増している。スタッド形端子台は、配線作業が容易で作業の省力化が図られるとともに、配線効率が高いのが特徴である。加えて、挟み込みなどの接続不良を未然に防止できる効果もあり、ネットワークのオープン化が進む中で、こうした省配線機器の重要性がますます高まっている。
安全確保と作業の効率化を並立させた製品では、圧着端子と端子ねじを正常な位置関係に規制する、配線脱落防止機能を備えた端子台が、工事現場などで配線脱落事故を未然に防ぐ端子台として需要が拡大している。また、IEC規格に準拠し1000V定格の高耐圧仕様と、感電事故を未然に防止する安全構造を備えた高耐圧端子台もラインアップされている。
ハイブリッド端子台では、電子部品などを搭載し付加価値を高めたものも多い。サージアブソーバー素子やリレー、スイッチ、断路器、ヒューズ、LEDなどを搭載したものが一般的で、リレー搭載タイプは、リレーメーカーも発売している。
このほか、中継端子台が不要な機能搭載型リレーターミナルも着実に市場を拡大している。メンテナンス性では、電流容量の区分や回路のグループ分けなどに端子台のカラー化で対応するケースが増えている。
●PLC変換アダプタ伸びる
工数削減の観点では、PLCに対応するものとして、既設のPLCに接続されたケーブルをつなぎ替えることなく、新設のPLCに置き換えることが可能なPLC変換アダプタや、PLC対応の中継コネクタ式端子台も伸長している。PLC変換アダプタは、工数が約5分の1に低減できることが特徴となっている。
端子間ピッチ8ミリという、スペース効率の向上を図った断路端子台も各種のプラントで採用されている。前述のLED搭載タイプなども、LEDが長寿命であることからメンテナンスを容易にするといえる。
さらに、過酷な使用条件に対応するため、端子台に耐油・耐薬品性の高い材質を採用している製品もある。