東京都電機卸商業協同組合(TEP、堀内覚理事長)の労務委員会(中村孝夫委員長)と流通近代化委員会(川鍋季明委員長)は、「中小企業の定年退職・再雇用をめぐる労務管理の実務」と題したセミナーを、全国家電会館で13日開催、約50人が参加した=写真。
講師は多田国際社会保険労務事務所の多田智子特定社会保険労務士。
今年4月から希望者全員の65歳までの継続雇用の法律が施行されることで、商社としても運用の仕組みや再雇用者とのトラブルを防ぐなどの実務上の課題が浮上。
セミナーでは、再雇用上の留意点や、年金との関係、継続雇用契約規定上の注意点、さらには派遣法の改正ポイントなど労務上の問題点などを分かりやすく解説した。
この中で多田氏は、「再雇用は本人の希望がなければ雇用する必要はなく、また、雇用継続後の待遇も従来と異なることが認められている」と述べ、労使の協定も「細部にわたって決めておくことがトラブルの未然防止になる」と説明した。
セミナー開催にあたって中村労務委員長は「労働関係の法律は変更があっても言われないと気が付かないことが多い。知らないうちに違反を犯すことがないように情報収集の場を提供した」と述べた。